私立 無双学園

極めて自由な校風と、個性的な教師陣と生徒で賑わうこの学園には

一部の生徒と教師で織り成す 『特別授業』がある……


それは、『くじびき』で互いの関係を決めてそれを演じるという

なんとも不思議な

『特別授業』









いつものように麗らかな午後、『特別授業』のために特別教室棟の扉を開ければ、集まっていたのは代わり映えのしない見知った顔。
―――まぁ、これは『特別授業』のため(どういう基準かは全く知らないが)
選抜された面子のみで行われる授業だから、代わり映えがあったら可笑しい話だが。

「三成先輩!お早う御座います!!」

扉の外の三成にいち早く気付いたのは、特別授業唯一の後輩でありスポーツ特待生である真田幸村。
幸村の反応に、中にいた同級生でありクラスメイトでもある、挙句に隣の席でもある直江兼続が顔を上げた。

「おお、三成!遅かったな!!やはり私も手伝うべきだったか…?」
「いや、あれは俺の仕事だ。気にするな」

答えを返せば、後ろに人の気配。そして頭に置かれた掌。

「佐吉、入り口で立ち話をするものじゃないぞ」
「紀之介」

咎める口調でありながらも優しい声に振り向けば、そこには一学年上の幼馴染である大谷吉継の姿。
ちなみに紀之介、佐吉というのはこの二人の過去の名前である。
実はこの二人、元は同じ孤児院の出身で、そちらにいた頃の名前が紀之介・佐吉なのである。
今は二人とも別の家に引き取られ、それぞれ紀之介は吉継、佐吉は三成という名を与えられているが、
幼くしてからの呼び名は変えられず、二人とも孤児院にいた頃の名で呼びあっている仲だ。
別に互いの新しい名に何かを感じているわけではない、たんなる癖であるので悪しからず。

教室の中に入って、所定の席―――
別に席が決められているわけではないのだが、何となく癖で三成は常に窓際の前から3番目の席に座る。
すると隣に兼続、後ろに幸村、その隣である左後ろに吉継が座った。

「………毎回言っているが、もっと離れて座ったらどうだ?固まって座らなくてもいいだろう?」
「何を言う、三成!通常通り座るのも我らの結束だぞ!!?」
「それとも三成先輩は私達が近くに座るのが嫌なのですか………?」

涙交じりのその声に三成はギクリとして、急いで後ろに振りかえる。
すると予想通りに幸村がショックを受けたような顔で三成を見つめていた。

「い、いや、そういう事じゃなくてだな……!これだけ広いのだから固まって座っているのもどうだろうという話であって…!」
「佐吉」

穏やかな呼び声に顔を上げれば、穏やかでありながらも有無を言わさない笑顔を称えた吉継と眼が合う。

「意地を張らずに素直に言え。幸村殿は真っ直ぐな方だからな」
「………」

決して声も態度も荒げずに柔らかに言われて、己の矮小さに恥ずかしくなった三成は
吉継から視線をそらして、幸村を真っ直ぐに見つめて言った。

「す、すまない……幸村、お前を傷つけるつもりは…なかった」

顔に血が上ってくるのがわかっていたがそれだけは幸村を見つめて言い、言い終わったが最後、前を向いて、そのまま机に突っ伏した。
後ろから

「三成先輩……やっぱり三成先輩はお優しい方ですね!」
「うむ、三成。お前の愛、しかと我らが受け止めたぞ!」
「はは……よく出来ました、佐吉」

という言葉が聞こえたが、三成は耳朶まで赤く染まったのを隠すように、さらに机に深く突っ伏した。



ぶぉ〜〜〜〜〜ぉおおおお〜〜〜………
ガラガラガラ…

無双学園特有の法螺貝チャイムと同時に扉が開いた。

「ま〜た、アイツはサボりか……ま、大した問題じゃないからいいけどね」

そんなぼやきと共に入ってきたのは、この『特別授業』の担当教諭であり、無双学園の教師である島左近だ。
ちなみに担当は保険・体育。また、管轄する教師でありながらも、この『特別授業』の立派な参加者の一員でもある。

「他は皆、揃ってるな……よし、じゃあ授業を開始する」

そう宣言すると、左近は持っていた、デパートとか商店街のくじびきBOXそのままの箱を教壇の前の席においた。

「今日は……石田からだな」

名指しされ、三成は突っ伏したままだった顔を上げ、席を離れる。
左近の隣を通る時、耳元で

「……おでこが赤くなってますよ。ま、そんな姿も可愛らしいですがね」

と囁かれた上、その手でそっとなぞられて、三成は羞恥のあまりに潤んだ瞳でキッと睨んだが、
ニヤニヤと助兵衛面で見返されたので、とりあえず脛を蹴っておいた。


「……島先生、先ほどのはセクハラじゃないか?」
「大谷、今のの何処がセクハラなんだ?ちょっとしたスキンシップだろ?」
「幸村殿の顔が赤くなってる時点で、セクハラで通ると思うのだが」
「な、さ、左近先生………!!!み、みみみみ三成せんぱっ………!!」
「島先生!!不義はこの風紀委員、直江兼続が……!!」

騒がしい後ろをシャットダウンして、三成はくじびきBOXの前に立ち、一つ深呼吸をした。
ただのくじびきとあなどるなかれ。
この『特別授業』でおいてくじびきとはまさに絶対の存在なのだ。
過去において三成はこのBOXで引いたもので、散々な目に合わされているのである。
もちろん三成だけでなく、参加者全員がそうなのだが。
一部例を上げると女学生とかお嬢様、プロ野球選手という比較的わかりやすいものもあれば、
メガネっ子、エルフ、女装少年などのワケ分からないものまであった。


(………どうか、マトモなのを引きますように)


そう願いながら三成が引いたものは―――




『教師』 『従者』 『飼い主』
『恋人』


大筋後書き

いい加減、これは原作レイプ(エロゲ設定でBL?ニ次)なのではないかと感じ始めてます…。
まぁ、後悔は後の自分に押し付けて、元ネタはエロゲメーカーR○neさんの旧作「神様のいうとおりッ くじびきAI-BIKIスクランブル」
ネタ的には『くじびき』で互いの関係を決めてそれを演じるという特別授業の参加者でのアレコレ…です。
パッと見の印象は、ちょっとマリみて要素入ったくじ○きアンバランスみたいな?飽くまでパッと見の印象ですが。


これ書いてて何が一番違和感感じたって左近の「大谷」呼びってあたりが色々と問題だと思った!(笑)
や、教師だから生徒を苗字で呼ぶのは可笑しくないけど、でも大谷さんを呼び捨てにする左近ってすっごい違和感が……!
吉継と三成のあからさまな設定は私の中でどうしても彼等は幼少名呼びなんで……はい、すみません、何か微妙設定使ってしまいOTZ


ちなみにこの創作のチャームポイントは法螺貝チャイムなのは言うまでもなく(笑)
だって無双だもの!戦国だもの!!普通のチャイムなわけ、ないじゃないか!!!(本当すみません…)



07/08/09/1stup
07/08/12/2ndup


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